Androidを搭載したドライブレコーダーにもなるルームミラーがあるんやが…

中華特有のとりあえずAndroidOS入れておけばええやろ精神をこじらせたような製品に出会ってしまいました。車のルームミラーにAndroidを入れる発想は一体どこから出てくるのでしょうか…

 

目次

  1. スペック
  2. 開封の儀
  3. 起動
  4. リアカメラのセットアップ
  5. 問題点
  6. まとめ

スペック

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今回購入した機種はJunsun A920というAndroidルームミラーです。Junsunは多彩なドライブレコーダーを販売しているようで、これはその一角となっています。ちなみにJunsunのAndroidルームミラーはこの他にも外装違いで3モデル、そこからマイナーチェンジで派生しておりそこそこ種類があります。GearBestにJunsunの製品がまとまっているページがありそこから確認できるのでモデル違いも気になる方はこちらをご参照ください。

OS Android5.0
CPU MT6582 4コア 1.3GHz
RAM 1GB
ROM 16GB
液晶 10インチ
バッテリー 500mAh ?
カメラ フロント:1080P

リア:720P

対応周波数 3G:WCDMA B1/B8
その他 WiFi: 802.11 a/b/g/n , Bluetooth 4.0 BLE , FMトランスミッター

OSはAndroid5.0でCPUは32ビット、そしてRAMは1GBという今では考えられないような性能ですが、あくまでドライブレコーダー機能のついたルームミラーのオマケと考えればなかなか遊びがいの有りそうな性能です。バッテリーはGearbest表記だと500mAh、公式サイトだと800mAhとなっています。3G通信のB1が使えるためdocomoとSoftbankの3G回線にバンド上は対応しています。また、FMトランスミッターが搭載されていますが、FMを受信することは出来ません。あくまで発信のみのようです。

 

開封の儀

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内容物はAndroidルームミラー本体、GPS端末、シガーソケット充電器、MiniUSBケーブル、リアカメラ、説明書、固定ゴムです。

 

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正面は当たり前ですがミラーになっています。液晶をつけると問題なく画面として機能します。

 

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背面はこんな感じ。装着した際に元からあるミラーを傷つけないようにクッションが固定部にあります。

 

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カメラ部分は必要に応じで伸縮させることが出来ます。

 

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本体下部には電源ボタンだけ。

 

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本体上部には各種I/Oがまとまっています。

 

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左から充電用MiniUSB、リアカメラ用入力、SIMスロット、MicroSDスロット、GPS入力です。

 

起動

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起動すると独自のホームランチャーが出迎えてくれます。左からナビ(アプリ選択可)、カメラ、方角と速度がリアルタイム表示されるウィジェット、Bluetooth設定、音楽アプリです。画面の輝度は15段階で調節可能ですが十分明るいです。逆に夜間は明るすぎてミラーとして使いづらいのが欠点なくらいです。

 

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独自ランチャーをスライドすると2ページ目があり、Wi-Fi設定、設定、FMトランスミッター、動画(録画の管理とか)、アプリドロワーの起動があります。

 

日本語あります。

 

独自ランチャーの文字も日本語化されていました。また、こいつはイベントが起きるたびに喋るのですが、それすらも日本語化されていたので動画でお伝えします。

「外部電源が切断され、シックス秒後にスリープ状態に入ります。」

「録画を初めます」

といった機械翻訳を噛ませたような日本語を喋ってくれます。実際に使っているとこの機能はうるさいだけです。

どうでもいいですが右下の時計をタッチすると現在時刻を喋ってくれます。0時0分にタッチするとシマジロォって喋ります。

 

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プリインストールアプリはこちら。GboardがプリインストールされているAndroid端末は貴重です。Sygicとかいう中華ナビアプリはアンインストールできます。

 

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プレイストアの動くルームミラーの破壊力はなかなかです。

 

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Android Autoをインストールすると左右のバーが引っ込んで全面にマップが表示されるようになります。左上を見てもらうとわかるかと思いますが液晶は四角形ではないので全画面表示をするアプリは上部が欠けます。

 

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Antutuは18496点で、3D計測用のアプリはインストールすら出来ませんでした。とはいえAndroid5.0のローエンドCPUにしては頑張っている方だと思います。

 

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ホームランチャーをNova Lancherに変えていい感じにした結果はこちらです。通知バーがどうあがいても出てこない設定になっていたので通知を表示するウィジェットで手を打ち、再生中のアルバムをPlay Musicのウィジェットで表示させています。

 

リアカメラのセットアップ

リアカメラは車内でも車外でも設置できればドライブレコーダーとしては機能するのですが、今回はオープンカーで車外へケーブルを出しやすかったためナンバープレート部分へ取り付けることにしました。

ナンバープレート取り外してリアカメラを引っ張ってきます。

 

いい感じに固定してナンバープレートを取り付ければいい感じに設置できました。

 

Junsun A920のリアカメラはバック時に自動でリアカメラを映してくれる機能があります。その機能を使うためにはバックランプの配線から電源を取らないといけないのですが、配線の接続部がプラスチックで守られているため接続できません。

 

そんなときに便利なのが電源取り出しアダプターです。クリップでバックランプの配線を挟んでリアカメラのケーブルを金具と接続することでケーブルを切断することなく分配できます。

バックモニターはバックギアに入れると1秒ほどで立ち上がり、「バックします。ご注意ください」と車内に教えてくれます。ボケたおじいちゃんがプリウスでコンビニへ突っ込まないための施策でしょうか。有線なためラグもほとんど無いのですが、バックの予測線?みたいなものはハンドルと連動していないためあくまで後ろにクソガキや物が落ちていないかを確認する程度に留まっています。

 

ちなみに3本のケーブルがルームミラーから生えてくるわけですが、車内のケーブルは100円ショップでコードフックを買ってきてまとめるとスッキリします。

 

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実際に装着した様子です。GPSの感度は良くて常時8つ以上の電波を受信しています。速度表示は実際の速度-3kmぐらいのやつがリアルタイムで出ていました。方角はコンパスが搭載されていないので目安程度のものでした。FMトランスミッターでの音声送信は音楽を楽しむといった用途には流石に音質が悪かったですが、ナビの音声を流す程度なら十分な音質は確保できていました。ドライブレコーダーの画質確認は下の4つの動画からご確認ください。

フロントカメラの画質は1080pということもあり昼夜ともにドライブレコーダーとして十分な画質があります。リアカメラは車高の問題なのか後続車のライトが眩しくて夜間はナンバープレートを確認するのは厳しそうな印象です。

 

録画された動画はMicroSDへ保存されます。本体へは保存できないためドライブレコーダー機能を使う上ではMicroSDは必須となります。動画はフロントカメラとリアカメラを別々でts形式で保存され、衝撃を検知してロックの掛かった録画ファイルはmp4形式となりフロントカメラとリアカメラを合成して360度見渡せる動画も生成されます。

 

右上に向いている方角のようなものがあるように、1つの動画で前後を確認できる動画が自動生成されます。

 

問題点

キワモノ端末のこちらですが、問題点もキワモノとなっています。

  • Bluetoothで音声を送信できない
  • マップが重い
  • 縦解像度不足で一部アプリに支障
  • SIMを認識しない

以上の4点が使っているうちに上がってきた問題点です。まずBluetoothで音声を送信できないことですが、Junsun A920のBluetoothはBluetooth4.0 BLEとなっています。BLEとは省電力なBluetoothのことらしく、極端な話データの伝送速度が遅く、オーディオ送信に使われるA2DPなんかにも対応していないようです(Wiki調べ

カーオーディオの操作をルームミラーで済ませようと思いこういったものまで用意していたのですが、ペアリングしてもオーディオの送信が出来ませんでした。こいつは普通にスマホとペアリングして使っています。

次にマップが重い点ですが、ルートの再検索が入るとなかなかルートが出てきてくれません。Google Maps Goに切り替えるなど色々と試していますが元の性能が低いのであまり多くは望めなさそうです。軽いマップがあればそれを使いたいですね。

プレビュー画面の下にある画質選択して再生するボタンが表示されない

本来ならこうなる

 

 

 

 

 

 

 

3つ目の縦解像度不足な件ですが、私はYoutube Goを使用しようとした際に、再生ボタンがポップアップウィンドウの下部にあるため表示されないといった事態が起きました。アプリによってはこういうことも起きます。

最後のSIMカードを認識しないのは、私がNanoSIMを変換アダプタを使ってMicroSIMサイズにしているのが悪いのか、そもそも初期不良なのかがわかりませんが手持ちのSIMはどれも認識しませんでした。SIMが入らないと衝撃検知やスマホからの遠隔操作が出来ないので辛いです。

 

通信ができているときに衝撃を検知するとスマホ側に通知をしてくれます。録画は通信が行われていなくても行われます。

まとめ

Androidが入っていない普通のミラー型ドライブレコーダーはAmazonで5000円くらいで売っているので、Androidが要らなければそれでいいってところがありますね。肝心のAndroidも性能があまり高くないのでMastodonを垂れ流すくらいがちょうどいい使いみちになりつつあります。

縦横比の関係で3カラムになるの草

AUX端子やBluetoothでの音声送信ができれば文句なしだったのですがなぜ省電力なBluetoothを搭載してしまったのでしょうか…

あとこいつの挙動について全く触れていませんでしたが、シガーソケットから電源が入ると起動して録画が開始されます。電源が切れると自動でスリープ状態になります。そこから24時間以内に電源が入ればスリープから復帰して自動で録画が開始され、電源が入らなければシャットダウンします。バッテリーは特に気にする必要はなく3日くらい放っておいてもシャットダウンしているのでバッテリーは十分残っています。

価格はGearBestで13000円前後で売られています。

画面サイズが小さい廉価版なら9000円ほどとなっています。CPUとRAMは同じなため正直画面が小さい分こっちのほうがサクサク動く気すらします。

ということで久しぶりの変態端末はルームミラーでした。